サンルーム増築費用を徹底解説｜快適空間づくりのポイントと注意点

1サンルームの特徴と増築のメリット

①サンルームが注目される理由

サンルームとは、大きな窓やガラスパネルを用いて、室内にいながら外の景色や日差しを存分に楽しめる空間です。
ガーデニングやペットの遊び場、洗濯物の室内干しなど、多目的に活用できる柔軟さが支持されています。また、リビングをより広く感じさせる効果や、自然光を活かした明るい空間を作れることも大きな魅力です。

②増築することで得られる効果

サンルームを「新築時」に設置するのではなく、「増築」として後から設置するケースが増えています。増築のメリットは以下の通りです。

• 家族構成やライフスタイルの変化に合わせてスペースを拡張できる
• 日当たりの悪い部屋や湿気が溜まりやすい部屋を有効活用できる
• 洗濯物を干す場所や趣味のスペースなど、用途を自由にアレンジできる
• 室内と庭をつなぐ中間的な空間として、快適なリビングを実現

後から増築することで、自分たちの暮らしに合った最適なサイズや配置を検討できるのが最大の利点と言えるでしょう。

2サンルーム増築費用の相場

①主な費用内訳と目安

サンルーム増築には大きく分けて「本体費用」「基礎工事費」「施工費」「オプション費用」がかかります。以下は一般的な費用目安です。

たとえば、標準的なアルミ製サンルーム（1.5～2帖ほどのサイズ）を増築する場合、すべて含めておおむね50万～150万円程度が目安です。断熱性能やデザイン性を高めると、さらに上乗せされることがあります。

②オプション・追加工事の費用

サンルームを快適に使うために、以下のようなオプションを付けるケースも多いです。

1. 網戸やロールスクリーン
2. 照明・換気扇などの電気設備
3. 室内との段差を解消するスロープやステップ
4. 床材のグレードアップ（タイル・フローリングなど）

既存の建物に合わせて補強工事が必要な場合や、エアコンを設置する場合も追加費用が発生します。
見積もり段階で、どのオプションを付けるかを明確に伝えておくことで予算オーバーを防ぎやすくなります。

3費用を左右する主な要因

①素材やデザインの選択

サンルームの構造材には、アルミや樹脂、木製などさまざまな種類があります。アルミ製はコストを抑えやすく施工もしやすい一方、木製や高級樹脂製はデザイン性や断熱性に優れる反面、費用が高額になる傾向があります。
また、ガラスの種類（複層ガラス、Low-Eガラスなど）によっても価格が変わるため、用途や重視する性能に合わせて選びましょう。

②既存の住宅構造と施工条件

サンルームをどこに増築するか、既存の住宅との接合部分をどう処理するかによっても費用は変動します。
たとえば、2階部分に増築を検討している場合は、強度計算や補強工事が必要になり、1階に設置する場合よりもコストが高くなる傾向があります。傾斜地や狭小地など施工難易度が高い場所でも、追加費用を見込む必要があるでしょう。

4増築前に知っておきたい注意点

①建築基準法と確認申請

サンルームを「増築」扱いにする場合、床面積の合計が10㎡を超えると原則として建築確認申請が必要になるケースがあります。
増築部分がすでにある、または条件によっては「既存不適格建築物」となる可能性もあるため、事前に自治体や施工業者にしっかり確認しておきましょう。

②耐久性とメンテナンス面

サンルームは日差しや風雨にさらされる時間が長いため、設置後のメンテナンスが重要です。フレームやガラスの定期的な掃除や点検を行わないと、カビや汚れが蓄積して景観を損ねるだけでなく、耐久性にも影響が出ます。
メーカーや施工業者が示すお手入れの方法や頻度を把握して、長く快適に使えるようにしましょう。

5サンルーム増築の施工例と費用目安

①シンプルなサンルームの場合

1.5帖～2帖程度の大きさで、アルミフレーム＋単板ガラスのシンプルなサンルームを設置するケースでは、基礎工事を含めて50万～100万円ほどが目安となります。
網戸やカーテンレールなど最低限のオプションを付けても大きく予算オーバーすることは少なく、比較的導入しやすいタイプです。

②こだわりの設備を取り入れた場合

床材にタイルや断熱性の高いフローリングを選んだり、ガラスを複層ガラスやLow-Eガラスに変更したり、照明・換気扇を導入するなど、快適性やデザイン性を重視したサンルームの場合は、総費用が100万～200万円を超えることも珍しくありません。
ペット専用のドアや、季節に合わせて冷暖房設備を組み込むケースなどもあり、ライフスタイルに合わせたカスタマイズで費用が上下します。

6費用を抑えるためのコツ

①複数社から相見積もりを取る

サンルームの増築費用は、業者やメーカー、設置する製品のグレードによって大きな幅があります。
同じ条件でも複数社に依頼することで、費用や工事内容を比較でき、最適なプランを見つけやすくなります。見積もりを依頼する際は、家族の希望やライフスタイル、予算を具体的に伝えることが重要です。

②工事内容とタイミングの工夫

例えば、外壁塗装や屋根工事など、他のリフォームや外構工事と同時にサンルーム増築を依頼することで、足場費用や人件費を一部削減できる場合があります。
また、繁忙期（春・秋）を避けた時期に施工を依頼すると、比較的スムーズに日程調整ができ、コスト面の融通も期待できることがあります。

7よくある質問

Q1. サンルームの増築に建築確認申請は必要ですか？

A1. 増築する床面積が10㎡を超える場合や、既存の建物が既存不適格となる場合は申請が必要になる可能性があります。地域の建築指導課や施工業者に確認しましょう。

Q2. サンルームを増築すると固定資産税は上がりますか？

A2. 建物の評価額が上がる場合は固定資産税が上がることがあります。サンルームを簡易的なものとして扱うか、増築部分として扱うかによっても変わるため、市町村の担当窓口で確認すると安心です。

Q3. アルミと木製ではどちらが良いのでしょうか？

A3. アルミはメンテナンスが楽で比較的安価ですが、木製は自然の風合いが魅力で断熱性にも優れます。ただし、木製は定期的な塗装や防腐処理が必要になる場合が多いため、ライフスタイルに合わせて選択しましょう。

Q4. エアコンを設置して一年中快適に使いたいです。費用はどのくらいかかりますか？

A4. エアコン本体や電気工事費、断熱仕様のアップグレードなどを合わせると10万～30万円ほど追加になることが多いです。サンルームの断熱性能を高めるほど、冷暖房効率が上がり快適に過ごせます。