家の周りをコンクリート舗装する費用相場と施工のポイント｜失敗しないためのチェックリスト

1家の周りをコンクリート化するメリット

①雑草対策や掃除が楽になる

家の周りをコンクリートで固める最大のメリットは、雑草の生えにくさです。土や砂利のままだと、雑草が繁殖してこまめな除草が必要になりますが、コンクリート舗装にすれば手間が大幅に減ります。
また、掃除もしやすく、落ち葉やゴミをほうきで簡単に片付けられるため、美観を維持しやすい点も魅力的です。

②雨の日でも歩きやすい

土や砂利の地面だと、雨の日に泥が溜まりやすく、足元がぬかるんでしまうデメリットがあります。
コンクリート舗装にすれば、水はけを考慮した施工を行うことで、雨の日でも水たまりができにくく歩きやすい環境を確保できます。
駐車場から玄関までのアプローチをコンクリートにするだけでも、雨の日のストレスが軽減されるでしょう。

2コンクリート費用の目安と内訳

①主な費用項目と相場

家の周りをコンクリート化する際にかかる費用は、大きく分けて以下の項目に分かれます。

一般的な住宅の駐車場や周り（20～30㎡程度）をコンクリートにする場合、おおよそ8,000～15,000円/㎡ほどのトータル費用が目安です。
例えば、30㎡の面積であれば、24万～45万円程度の予算が必要になる計算となります。

②価格が変動する要因

コンクリート施工の費用は、以下のような要素で変動しやすい点を押さえておきましょう。

• 地盤の状態：硬い地盤や傾斜地、掘削が必要な場合は費用が上がる
• 面積や形状：狭い箇所や複雑な形状では、施工効率が落ちるためコスト増
• 排水設備や目地：排水用の配管工事や目地材の種類で追加費用が発生する
• 仕上げ方：スタンプコンクリートやカラーコンクリートなどデザイン性を重視すると高額に
• 時期：繁忙期（春・秋）は職人の確保が難しく、費用が高くなるケースもある

3コンクリート以外の舗装方法との比較

①砂利・インターロッキングとの違い

家の周りを舗装する方法はコンクリートだけではありません。代表的な代替案として以下のようなものがあります。

• 砂利：コストが比較的安いが、雑草対策や防犯性にはやや不安が残る
• インターロッキング：ブロックを敷き詰める方法で、デザイン性に優れながらも、コストはコンクリートより高くなりがち
• アスファルト：大規模面積の駐車場などに向くが、住宅周りにはやや無機質な印象

コストやメンテナンス性、デザイン性を総合的に判断し、自分のニーズに合った方法を選ぶと良いでしょう。

②メリットとデメリットを押さえる

コンクリートは強度や耐久性が高く、雑草対策や掃除が楽な点が魅力です。一方で、大きな面積をコンクリートにすると熱がこもりやすく、夏場に照り返しが強くなるデメリットがあります。
また、ひび割れが発生した場合の補修コストも考慮する必要があります。
砂利やインターロッキングと比較して、仕上がりの一体感やメンテナンスの手軽さではコンクリートに軍配が上がりますが、デザイン性や足元の柔らかさは他の方法に優ることもあるため、目的に応じて検討しましょう。

4施工前に知っておきたいポイント

①厚みや強度、排水計画

家の周りをコンクリート舗装する際には、適切な厚みや強度、そして排水計画が重要です。
一般的に、駐車場や人の通行がある部分では10cm程度の厚みが推奨され、車両の重さに耐えられるよう鉄筋やワイヤーメッシュを入れます。
また、雨水が溜まらないように勾配を確保し、排水口や水路への導線をきちんと考慮しましょう。

②ひび割れ対策と目地の重要性

コンクリートは乾燥や気温変化によって、ヘアクラックと呼ばれる細かなひび割れが入りやすい性質を持っています。
これを完全に防ぐのは難しいものの、目地（ジョイント）を適所に配置することで、ひび割れを目地に集中させ、見た目のトラブルを最小限にできます。
また、施工後の養生期間を十分に取ることも、ひび割れ対策として重要なポイントです。

5費用を抑えるための工夫

①複数社から相見積もりを取る

コンクリート工事は、業者や職人の技量、使用する材料の品質によって仕上がりと費用に差が生じます。
そのため、複数の施工業者に相談して相見積もりを取り、施工内容や費用の内訳を比較することが大切です。価格だけでなく、アフターフォローや施工実績も重視して検討しましょう。

②施工範囲の調整やDIYの活用

コンクリート化したい範囲が広ければ、その分費用も高額になりがちです。
部分的に砂利やインターロッキングを組み合わせる、必要最小限の範囲だけコンクリートにするなど、施工範囲を調整することでコストを下げる方法もあります。
また、施工の一部をDIYで行う（整地や型枠設置など）ことで、工賃を節約できるケースも。ただし、基礎や配筋など専門的な工程はプロに任せた方が安心です。

6実際の施工事例と費用例

①小規模の通路やアプローチ

玄関アプローチや家の裏側の細い通路など、10㎡以下の小規模エリアをコンクリートにする場合は、1㎡あたり8,000～15,000円程度が相場となります。
小面積だと材料費や人件費の効率が下がるため、割高になるケースがありますが、雑草対策や見た目の改善効果は抜群です。

②広範囲の駐車場や庭先

庭全体や駐車場を含む大面積（30㎡以上）をコンクリート化する場合、1㎡あたり6,000～12,000円の範囲に収まることが多いです。
施工効率が上がる分、単価が下がりやすくなりますが、その分全体の費用は大きくなる傾向にあります。
また、車両の出入りが多い場所は厚みや配筋を強化しなければならないため、オプション費用も考慮する必要があります。

7よくある質問

Q1. 家の周りをすべてコンクリートにすると、夏場の暑さが気になりませんか？

A1. コンクリートは熱を吸収しやすく、夏場に気温が高くなると照り返しが強くなります。対策としては、緑化エリアを残す、遮熱塗料を使用するなどの工夫が考えられます。

Q2. コンクリートにひび割れが生じた場合、修繕費はどのくらいかかりますか？

A2. 細かなヘアクラックなら、補修材を用いて数千円程度でDIY可能なこともあります。大きな亀裂や構造的な問題がある場合は、専門業者に依頼し数万円以上かかるケースもあります。

Q3. 駐車スペースにコンクリートを敷く場合、どれくらいの厚みが必要ですか？

A3. 一般的には10cm程度の厚みを確保し、鉄筋やワイヤーメッシュを入れるのが望ましいです。車種や地盤条件によっては、さらに強度を高める必要があります。

Q4. 雪が多い地域でもコンクリート舗装は大丈夫ですか？

A4. 寒冷地用の配合や、しっかりとした排水計画を行うことで対応可能です。ただし、凍結解凍の繰り返しでひび割れが起きやすくなるため、定期的な点検と補修が重要になります。